美濃 室町時代中後期(16世紀)/
刃長73.2cm、反り2.4cm
SUMMARY作品解説
本作は、先反りの付いた典型的な末古刀姿で、鍛えは板目肌が流れて柾がかり、地沸が厚くつき、関物特有の白け映りが立つ。刃文は、互の目に小湾たれ、尖り刃、丁子など交じり小足入り、匂い口締まりごころに小沸つく。茎の鑢目は鷹の羽、目釘孔横、鎬地に和泉守藤原兼定作とノサダ八字銘がある。この刀は、ノサダの優れた技量が発揮された代表作といえる。
ARTIST作家解説
和泉守兼定(之定)
Izumi no Kami Kanesada (Nosada)
和泉守兼定は孫六兼元と並んで「末関」を代表する刀工である。同銘刀工が数名存在し、初代・二代・三代が世に知られ、特に二代目の兼定は、古刀期には珍しく「和泉守」を受領し、「定」の字をウ冠の下に「之」と切ることから「ノサダ」と呼称される。兼元は刃文に互の目乱の一様式いわゆる三本杉を焼くのに対し、兼定は互の目乱、互の目丁子乱の刃文を得意とする。兼定の刀は、切れ味鋭く江戸時代には最上大業物に位置付けられ、百両兼定などと賞され、池田勝入斎恒興の佩刀「笹の雪」はつとに有名である。
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