文政6年(1823)/木版多色刷 大判錦絵四枚続の内
39.5×26.5cm
SUMMARY作品解説
「双蝶々曲輪日記」の三段目。濡髪の長五郎と放駒長吉は意地の張り合いの末、姉の仲裁で義兄弟の契りを約す。そこへ長五郎の恩人の息子与五郎と恋人吾妻が襲われているとの報が入り、急ぎ駆け付けて二人を助け出すが、勢い余った長五郎は二人の侍を殺してしまう。そこへ助太刀に来た長吉にあとを頼んで切腹しようとするが、長吉に諭され、しばらく身を隠すことにする。ここでは場面の最後、二人が花道へ下がる際に道を塞いだ駕篭かき二人を始末するところが描かれている。
ARTIST作家解説
戯画堂芦ゆき、好画堂多美国、寿好堂よし国
Gigado Ashiyuki, Kogado Tamikuni, Jukodo Yoshikuni
芦ゆきは、文化10年(1813)頃から天保6年(1835)頃まで上方で活躍した浮世絵師。はじめ有楽斎長秀の門人として絵を学び、のちに浅山芦国の門人となった。役者の表情やしぐさなどの大胆な表現に優れた手腕を発揮し、よし国や国広とともに、文政年間(1818−1830)の上方浮世絵の中心を担った。門人に幸国がいる。 多美国は、文政年間(1818−1830)に活躍した上方の浮世絵師。よし国の門人で、舞台上の役者絵のほかに、楽屋での役者の様子を描いた楽屋図なども手がけている。 よし国は、文化年間から天保元年(1804−1830)頃に活躍した上方の浮世絵師。芦国の門人と思われる。北洲に次ぐ絵師として、芦ゆきや国広らとともに上方役者絵の普及に貢献した。また狂歌師としても活躍した。門人には政国、梅国、芝国、多美国などがいるが、その多くが狂歌でのよし国とのつながりから、役者絵を手がけるようになった絵師である。
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