越前 江戸時代前期(17世紀)/鉄、鍛造
刃長63.9cm、反り1.0cm
SUMMARY作品解説
本作は、越前関の代表刀工兼中の作で、反り浅く、元先幅の差が付く典型的な寛文体配。鍛えは板目が肌立ち、処々黒い肌合いを見せる越前肌。刃文は先の尖る互の目に匂口締まりごころで数条の砂流しがいる。帽子は、乱れ込んで小丸。茎は生ぶ、鑢目は勝手下がり、目釘孔一個、先は入山形、銘は、表に作者銘、裏に国銘を切る。良く練れた肌合いと関伝を彷彿とさせる三本杉の刃文は見事である。
ARTIST作家解説
兼中
Kanenaka
武蔵守兼中は、江戸初期から中期に掛けて越前一条(福井県北部)にて作刀。後に江戸にも移住した刀工と伝える。越前国は織田信長の平定後、柴田勝家が入封、江戸時代に入ると、結城秀康の城下となり、それに伴い近江・山城・美濃などから多くの刀工が移住。その最も大きな集団が、近江から移住した康継一派と美濃(岐阜県)から移住した越前関と呼ばれる刀工集団である。
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