寛政6年(1794)/木版多色刷 大判錦絵
37.6×25.2cm
SUMMARY作品解説
寛政6年(1794)の5月に河原崎座で上演された「恋女房染分手綱」の一場面で、前半の山場・道成寺の主役である能師役の竹村定之進を描いたもの。演ずる市川鰕蔵は5世市川団十郎のことで、当代随一の名優と謳われた。大ぶりの体格、彫りの深い顔と顔全体を使った豊かな表情が、この役者がもつ堂々たる風格を伝えてくれる。また定之進の顔、襟や裃の描線、組まれた両手とがリズミカルかつ安定した構図を巧みに演出している。
ARTIST作家解説
東洲斎写楽
Toshusai SharakuDate of birth/death unknown, fl. 1794-1795
寛政6年(1794)5月からの10ヶ月間のみ活動し、3回に分けて140点余りの錦絵を発表した。中でも注目されたのが《三世大谷鬼次の奴江戸兵衛》や《市川蝦蔵の竹村定之進》を含む、背景を雲母摺にした28点の大首絵のシリーズで、当時の狂言役者を取材したものであった。役者の特長を克明に捉えたことから、「あまりに真を画かんとて…長く世に行われず」(大田南畝著『浮世絵類考』)と良くも悪くも反響を呼んだ。
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