江戸時代/紙本金地着色 屏風装(六曲一隻)
157.3×353.6cm
SUMMARY作品解説
『平家物語』の中の源平合戦の名場面である宇治川先陣争いの場面。宇治川の合戦の先陣を切ろうと先を進む梶原景季に対して後に続く佐々木高綱が馬の腰帯の緩みを指摘し、景季がそれを直そうとする間に高綱が先陣を奪いとるというシーンが描かれる。高綱の素朴な仕草が愛くるしい。代赭の色遣いが印象的で、周囲の添景である緑青による松や柳、群青の海や川の流れに映えて美しい。人物や馬の描写も細部まで丹念に仕上げられている。
ARTIST作家解説
土佐派
Tosa School
伝統的な大和絵(中国風の絵画「唐絵」に対する呼称。平安時代の国風文化の時期に発達した日本的な絵画)様式を継承した画派。創始者は、15世紀前半の絵師土佐行広とされる。室町時代は代々宮廷絵所預の地位に就き、内裏の障屏画制作などを担当したが、桃山時代には勢いに陰りを見せ、堺に拠点を移してかろうじて流派を維持した。江戸時代初期になると再び京都に移り、承応3年(1654)に土佐光起が宮廷絵所預の地位に復帰した。
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INFORMATION作品情報
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