1900年頃/パステル、紙
66.5×103.5cm
SUMMARY作品解説
生涯にわたって古典的な技法を高く評価し、アングルに限りない称賛を寄せたドガは、自らも線を絵画の生命とする画家であった。ドガは晩年になって、油彩やパステルを用いて踊り子を題材に数多くの名作を残している。特にパステルの作品は、ドガが最も得意とする線による速描により、これまでの堅実な制作の基礎の上に、より幅広い自由で多彩な表現を可能とした。この作品では、出番を待つ踊り子たちの微妙な動きが鋭敏で迫力のあるパステルの肉付けによって表現されている。
ARTIST作家解説
エドガー・ドガ
Edgar Degas1834-1917
パリに生まれる。優れたデッサン力を示したアングルに傾倒し、その飽くことのない修練が彼の画風の重要な基礎を形成した。彼は常に印象派の傍系を意識して、印象派の画家と呼ばれるのを好まなかった。彼が動態をとらえる格好のモチーフとして選んだ踊り子の一瞬のポーズは、得意の素描力と独創的な視点、光と影のコントラストによって的確にとらえられ、カンヴァスの上に永遠の美として昇華されている。
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INFORMATION作品情報
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