1774年/油彩、カンヴァス
194.0×133.0cm
西洋絵画 ルネサンスから20世紀まで
会期:2024年10月12日 (SAT)~2024年12月22日 (SUN)
東京富士美術館:新館・常設展示室2〜5
SUMMARY作品解説
真ん中で楽器を奏でる女性は鮮やかな水色の「ローブ・ア・ラ・フランセーズ」を身にまとい、イギリス趣味の影響で流行ったとされる花飾りのついた小さな帽子を被っている。男性はイギリスのフロックコートを模した「フラック」を着こなし、当時、髪粉が落ちないよう脇の下に挟むことが主流となった三角帽を抱えている。また「クラバット」と呼ばれるネクタイ状のスカーフや、音をさせながらベルトに吊したシャトレーン(帯飾り鎖)、ステッキといった男性の流行りのファッションアイテムをそつなく身につけている。衣装の明るい色彩や艶やかな質感の表現の見事さが目を引くが、婦人たちはややうつろな表情をしており、夜会の後のくつろいだ雰囲気が本作の主要なテーマとなっている。
ARTIST作家解説
ルイ・ロラン・トランケス
Louis Rolland Trinquesse1745/46-c. 1800
トランケスはパリの王立美術アカデミーで学び、オランダのデン・ハーグで絵画修業を続けた。異国での研鑽を通して、精密な写実的表現に磨きがかかり、風俗画や肖像画への関心がいっそう強くなって、画家としての方向が定まったと思われる。王立美術アカデミーの正会員にはなれなかったが、聖ルカ・アカデミーのサロンに替わるサロン・ド・ラ・コレスポンダンスには定期的に展示した。革命後、非アカデミー会員に開放された1791、93年のサロンに参加している。17世紀のオランダ絵画の流れをくむ風俗画や肖像画で人気を博したが、そこに見られる衣服の光沢感や質感の表現、滑らかな絵肌の仕上げに個性と才能が現れている。
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INFORMATION作品情報
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Provenance: Collection of Conde de Mora, since 1820
Literature: Catalogue of MasterPieces of European Oil Paintings, Samsung Foundaition of Art & Culture, 1990, pl.no.37
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作品詳細の音声ガイドは、すべて東京富士美術館の公式ナビゲーターである、本名陽子さんに勤めていただいております。本名さんは声優、女優、歌手として幅広く活躍されています。