アレッサンドル=エヴァリスト・フラゴナール( Alexandre-Evariste Fragonard)の作品が 1件見つかりました。
Alexandre-Evariste Fragonard 1780-1850
ジャン=オノレ・フラゴナールの息子。イーゼル画、装飾画、彫刻、建築、素描、挿絵、版画、セーブル陶器や衣装のデザインなど、幅広い分野において功績を残した。12歳の時に王立特待生学校(l’École royale des élèves protégés)にてジャック・ルイ・ダヴィッドのもとで学び、1793年、13歳にしてパリのサロンに初出品した。1790年代のフラゴナールの作品は主に新古典主義的な様式で、共和主義の革命を題材にした素描であり、その多くが複製版画化されていた。このことは、当時絶対王政の象徴で軽薄な表現と考えられていた父のロココ様式を脱却し、師であるダヴィッドを追随しようとしていたことがうかがえる。だが晩年には、フラゴナールは父の作品に見られる絵画技法や様式を多く取り入れるようになった。1820年から1830年頃まで、セーヴル陶器工場で働き、陶器のデザインや装飾を手がけた。彼は時代の流行や好みに合わせて題材を変えることで成功を収めた。1819年からは歴史画の制作に集中し、以降、フラゴナールのキャリアにおいて中世やルネサンスを舞台にした絵画が大部分を占めるようになる。大胆な手法、いきいきとした筆使いや躍動的な場面によって、より自由な雰囲気の画風を確立した。