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2024.02.20

『源氏物語 THE TALE OF GENJI』作品紹介(1)

源氏絵を中心に、『源氏物語』にまつわる美術、工芸、文学作品をご紹介します。
本展で注目される一点がこちら。
初公開《源氏物語小色紙宿木》
平安時代・12世紀 紙本着色 軸装(一幅)
近年新発見された平安時代の貴重な作品である『源氏物語小色紙宿木』が、初めて一般公開されます。
本作は、『源氏物語』第49巻「宿木(やどりぎ)」の場面を描いたものです。
右側には匂宮(におうのみや)、左側には中の君(なかのきみ)が描かれ、薫(かおる)から中の君への贈り物を前にして対話する様子が描かれています。
匂宮は中の君と薫の関係に疑念を抱き、中の君は薫からの思慕に戸惑っています。この作品は、彼らの心のすれ違いを表現していると考えられ、人物描写や室内空間の表現など平安時代の絵画の様式をよく伝える貴重な作品です。
平安時代・12世紀の源氏絵としては国宝《源氏物語絵巻》に続いて2例目となる新発見の作品が、ついに初公開され当館の展示室に並びます。
ぜひこの機会にご覧ください。

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