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『サムライ・アート展』作品紹介(1)

菊池契月《落花》
絹本着色 六曲一隻 明治37年(1904) 153.0×334.0 水野美術館蔵 [前期展示]
『サムライ・アート展』に出品されている作品をご紹介させていただきます。
降り掛かる矢の雨をものともせず、颯爽と駆け抜ける武者の一群が描かれています。人物の身に帯びる武具甲冑が平安時代の様式であること、白馬に乗る武者が巴紋の衣装を着用していることから、本作は『平家物語』巻九「木曽最期」における主従五騎になるまでの戦いに着想を得たものと考えられています。薄絹を被く中央の武者が木曽義仲であり、先頭を駆ける武者は一騎当千の女武者の巴、画面左で重籐の弓を携える武者は義仲の乳兄弟の今井兼平だと見ることができます。

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