江戸時代中期(18世紀)/紙本墨画 軸装
126.3×55.4cm
SUMMARY作品解説
橋が架けられた山深い渓谷と崖沿いにある集落が見える。橋上には集落を目指す男たちの姿があり、1組の馬子が橋に差し掛かろうとしている。手前の岩壁は極端なまでに硬質に描写されるが、これは晩年に近い蕭白作品の特長といえる。岩とは対照的に山間を流れる渓流は柔らかな筆致で表される。上に目をやると中景、遠景を墨の濃淡で見事に描き分け、中景に集落の家々、遠景には霞の奥に川の源流とみられる1条の滝を拝することができる。
ARTIST作家解説
曾我蕭白
Soga Shohaku1730-1781
京都に生まれる。姓は三浦。はじめ高田敬輔に学び、雲谷派にも影響を受けたとされる。室町期の画家曾我蛇足に私淑し曾我姓を名乗る。20代から30代にかけ伊勢および播州(兵庫県近辺)に数度遊歴する。伊勢では朝田寺、旧永島家など多くの障屛画を手がけた。奇矯なデフォルメ、強烈な色彩やあくの強い奔放な筆法を特徴とし、代表作に《群仙図屏風》がある。晩年は京都に身を置き、絵師としての地位を得た。52歳で没。
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INFORMATION作品情報
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