SUMMARY作品解説
[第8回日展出品作]桜島は、昭和初期に洋画家梅原龍三郎が描いた作品に感銘し画題として以来、西山の主要なモティーフとなった。戦後描かれた桜島は赤を基調にした動的なものが多かったが、本作では打って変わり夕闇に包まれた静的な桜島を描いている。輝く満月を背に、紫紺に染まる山裾から頂へ向け、徐々に光を得て黄金色に浮かびあがる桜島の姿は、枠にとらわれない作者の不動の境地を物語るかのようである。
ARTIST作家解説
西山英雄
Nishiyama Hideo1911-1989
京都に生まれる。叔父西山翠嶂に師事し、青甲社に入塾。第12回帝展で初入選。第15回展で特選を受賞。昭和19年(1944)、陸軍招集を受け、翌年に復員。同22年(1947)、第3回日展で《比良薄暮》(東京国立近代美術館蔵)で特選を受賞。翌年、創造美術創設のため、塾の主要5名が離脱するも英雄は残る。第6回展に《桜島》(兵庫県庁蔵)を出品。同33(1958)年、師翠嶂が死去。英雄は塾の解散を決める。昭和35年(1960)、中国を訪問後、第3回新日展で《天壇》(ART MUSEUM TAKAMORI蔵)を発表。以後、桜島を主要画題としつつ、海外も取材。雄大な自然風景をときに強烈な色彩で描いた。同55年(1980)、日本芸術院会員となる。
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