明治26年(1893)頃/絹本着色 軸装(双幅)
135.0×55.0cm(各)
SUMMARY作品解説
双幅の右側に雉が飛ぶ桜花爛漫の春の野辺を描き、左側に紅葉舞い散る秋の景観とかなたに雁の群れを望む。木々の幹や岩の描写には、狩野派ならではの力強い筆致が見られ、画面にアクセントを与えている。また中景から遠景にかけては西洋の空気遠近法が取り入れられ、奥深くに広がる空間表現にも成功している。東京美術学校の指導教官として1期生を送り出した雅邦円熟期の作。
ARTIST作家解説
橋本雅邦
Hashimoto Gaho1835-1908
江戸に生まれる。父橋本養邦に狩野派の技法を学び、13歳で狩野雅信に師事。塾頭として活躍し、26歳で独立。後、アーネスト・フェノロサ、岡倉天心と知遇を得、明治21年(1888)に設立された東京美術学校に奉職。指導教官として横山大観をはじめ多く逸材を育てた。同31年(1898)に東京美術学校騒動で天心とともに下野し、日本美術院主幹となる。「近代日本画の育ての親」とも呼ばれる。
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