JP
やさしい日本語
ON

COLLECTION DETAILS収蔵品詳細

四季花鳥図 Birds and Flowers of the Four Seasons

嘉永3年(1850)/絹本着色 軸装

148.0×84.0cm

画像のご利用について
教育 非商用 商用

SUMMARY作品解説

四季折々の花と鳥が所せましと描かれ、よく見ると下方から、夏、秋、冬、春の流れで季節を変えモチーフを配置しているのが分かる。鳥はクジャクをはじめ、キジ、ウズラ、スズメ、ハクセキレイ、アカゲラ、ウグイスなど17種、花卉は芍薬、椿、桜、梅、海棠、古金襴、牡丹など11種を数える。また左上の書き付けから、嘉永3年の重陽の節句の3日前、9月6日に玉禅書屋で描かれたことが分かる。単なる花鳥画に終わらせず、中央に土坡と小川の流れを描き、花鳥とかけ合わせる画想はいかにも梅逸らしく、精確な筆致で描かれた花や鳥たちは大らかな生気に満ちている。

ARTIST作家解説

山本梅逸

Yamamoto Baiitsu1783-1856

天明3年、名古屋天道町(現在の愛知県名古屋市中区)に生まれる。名は親亮。字は明卿。父は彫刻家で梅逸が13歳の時に没した。幼少から画才に恵まれ、12歳の頃、見事な襖絵を描きあげ周囲を驚かせたという逸話もある。初めは張月樵を師事したとされる。後に神谷天遊に身を寄せ、すでに寄宿していた中林竹洞との知遇を得る。19歳の時天遊が没し、竹洞とともに上京。一度、名古屋に拠点を置くが再び上京した。竹洞とは対称的に写生を基とした花鳥画を得意とし、精細にして華美な画調を作り上げ、京都では竹洞に次ぐ文人画家として名を高めた。頼山陽ら文人たちとの交わりも広く、楽や俳歌、茶もたしなみ、特に茶道具については目利きとしても知られた。長く京都で活動するが、竹洞が世を去った翌年、故郷名古屋に戻り、安政3年、74歳で没した。

同じ作家の作品一覧

EXPLORE作品をもっと楽しむ

全国の美術館・博物館・アーカイブ機関を横断したプラットフォームでコンテンツを検索・閲覧でき、マイギャラリー(オンライン展覧会)の作成などができます。

CURRENT
EXHIBITIONS現在開催中の展覧会