桃山時代(16世紀)/紙本金地着色 屏風装(六曲一双)
161.0×350.0cm(各)
SUMMARY作品解説
垣根の周囲を覆い尽くすように咲き誇った大ぶりの白菊に花の持つ強い生命力を感じる。六曲一双という金地の大画面に白菊と垣根、土坡、水流のみを描く豪快な表現様式は桃山時代全体の障屏画における大きな特長といえる。中でも自然そのものが持つ美しさを単純かつ明快に表現した大らかな作風は長谷川派のそれに近いものを感じさせる。垣根や水流に変化を持たせながら、主題である白菊の端正な美しさを見事に伝えた桃山障屏画の品格溢れる名品。
ARTIST作家解説
長谷川派
Hasegawa School
桃山時代の長谷川等伯を始祖とする画派。等伯の画風を受け継ぎ、水墨画、障壁画等に腕を振るった。大ぶりで豪華な金碧障屏画は、伸びやかなフォルムと金地による明快な色彩が、町衆に受け入れられ人気を博した。公家や武家からも注文を得、幅広い画作は、狩野派と並び称された。等伯とその子久蔵が一門を率いて制作した、京都・智積院の障壁画が残る。江戸初期までは画家名、作品とも知られているが、中期以降のことは明らかでない。
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INFORMATION作品情報
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