SUMMARY作品解説
彼方の空が朝焼けに染まる頃、雄馬と雌馬と思われる一組の双馬が川のほとりで休息する情景が描かれる。竹渓は馬の絵を得意とし、ある時には一頭の馬を借り庭に放ち一日中写生したこともあったという。本作からもその巧みな技量が見てとれる。また竹渓は晩年、真景図にも取り組むが、遠景の山々は実景に近い雰囲気も漂わせる。画面左上に書された書き付けから、本作が万延元年秋に京都東山の草堂で描かれたことが分かる。
ARTIST作家解説
中林竹渓
Nakabayashi Chikukei1816-1867
愛知に生まれる。中林竹洞の長男。はじめ父竹洞に学び、「紹父」(父を継ぐ)と字した。後に父の親友山本梅逸に託され薫陶を受ける。天保11年(1840)、24歳で初めて一家をなした。さらに土佐派の画法に学び、吉田公均、日根対山と親交し、かつ写生に意をそそぎ、蘭画風を加味して、竹洞、梅逸とは異なる画風にいたった。奔放な性格で、時には尺八を吹いて虚無僧とも交わったとされる。
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