SUMMARY作品解説
本作の構図は、ドラクロワが北アフリカの旅を終える直前の1832年6月20日に、タンジールからアルジェに海路戻る途中に寄港した西アルジェリアの港町オランの市壁の外側で描いた水彩素描がもとになっている。この水彩素描をもとにした作品は、他にも複数制作されており、1835年のサロンに出品された油彩画(1834、東京富士美術館)や、ドラクロワがモルネー伯爵に贈った水彩ヴァージョン(1837)などが知られる。また本作のためと思われる鉛筆の習作も知られている(ウィーン、アルベルティーナ)。
ARTIST作家解説
ウジェーヌ・ドラクロワ
Eugène Delacroix1798-1863
フランス・ロマン主義の代表的画家。幼少よりデッサンと音楽の才能を発揮し、17歳の時、古典主義画家ゲランのアトリエに入る。同門にジェリコーがいた。この頃ゴヤ、ルーベンスなどの作品を模写し、ダンテ、シェークスピア、バイロンなどの文学作品から主題をとって創作をした。ドラクロワの芸術の特質は色彩の鮮やかさと感情の表出にあり、彼の革命的な仕事が近代絵画への道を開き、印象派の絵画を導くことになった。代表作に《民衆を導く自由の女神》《サルダナパールの死》(共にルーヴル美術館蔵)など。
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INFORMATION作品情報
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