1833年彫版、1865年出版/エッチング
21.4×17.4cm
SUMMARY作品解説
ドラクロワは、1832年前半の北アフリカ旅行から戻った翌年、エッチングの制作に再びとり組んだ。本作は《オランのアラブ人》とともに、その中で最も重要な作品である。ドラクロワはモロッコのタンジールに滞在したおり、ユダヤ女性たちの姿を詳細な水彩画に描き、それらが本作の源泉となっている(タイトルの「アルジェの」は誤称ということになる)。裕福な花嫁が召使いをともない、室内で椅子に掛けている。敷物においた彼女の裸足の形式張らない姿と、重たそうな衣装や威厳のある態度との対比が面白い。
ARTIST作家解説
ウジェーヌ・ドラクロワ
Eugène Delacroix1798-1863
フランス・ロマン主義の代表的画家。幼少よりデッサンと音楽の才能を発揮し、17歳の時、古典主義画家ゲランのアトリエに入る。同門にジェリコーがいた。この頃ゴヤ、ルーベンスなどの作品を模写し、ダンテ、シェークスピア、バイロンなどの文学作品から主題をとって創作をした。ドラクロワの芸術の特質は色彩の鮮やかさと感情の表出にあり、彼の革命的な仕事が近代絵画への道を開き、印象派の絵画を導くことになった。代表作に《民衆を導く自由の女神》《サルダナパールの死》(共にルーヴル美術館蔵)など。
同じ作家の作品一覧
INFORMATION作品情報
2012年9月29日 (土)~11月4日 (日)
愛、命、絆… 洋画の巨匠たち ~東京富士美術館名作100選~ 福島県文化センター(福島、福島市)
2003年8月1日 (金)~8月31日 (日)
印象派と近代絵画の巨匠たち展〜バルビゾン派からポップアートまで〜 岩手県民会館・展示室(岩手、盛岡市)
2003年1月2日 (木)~1月26日 (日)
近代洋画の巨匠たち 佐賀県立美術館(佐賀、佐賀市)
2002年10月12日 (土)~11月17日 (日)
近世フランスの絵画と版画 田川市美術館(福岡、田川市)
2002年8月10日 (土)~10月6日 (日)
近世フランスの絵画と版画 氷上町立植野記念美術館(兵庫、氷上郡氷上町)
2002年6月8日 (土)~7月7日 (日)
近世フランスの絵画と版画 たけはら美術館(広島、竹原市)
2002年4月27日 (土)~6月2日 (日)
近世フランスの絵画と版画 徳島県立近代美術館(徳島、徳島市)
EXPLORE作品をもっと楽しむ
全国の美術館・博物館・アーカイブ機関を横断したプラットフォームでコンテンツを検索・閲覧でき、マイギャラリー(オンライン展覧会)の作成などができます。