桃山時代(16世紀)/紙本墨画 屏風装(二曲一隻)
147.5×172.0cm
SUMMARY作品解説
山深い滝の周囲を小鳥が数羽舞い遊ぶ様子が、墨の濃淡のみで巧みに描かれ、余白の部分に金泥がうすく用いられて華やかさを添えている。滝を中心として崖の上の松、滝壺やその近くの竹、土坡などを画面左手に集中させ、画面右手は大きく空間をとる。飛び交う小鳥の軽やかさとは対照的に、水しぶきを上げてダイナミックに落下する滝の姿は壮観で、桃山絵画の豪壮さとともに清涼感を感じさせる気品にあふれている。
ARTIST作家解説
伝 狩野永徳
Attributed to Kano Eitoku (1543-1590)1543-1590
桃山時代の画家。花鳥と風俗を手がけ、桃山花鳥画の基本的構成、豪壮華麗な障壁画様式を確立した。永徳の大画表現は、狩野派だけでなく画壇全体に影響を及ぼした。豪放で力動感ある作風は天下人・織田信長にも認められ、安土城建設の際の室内障壁画を任された。豊臣秀吉にも起用され、大阪城、聚楽第など相次ぐ造営のたびに障壁画を制作した。信長が上杉謙信に贈ったとされる《洛中洛外図屏風》《唐獅子図屏風》が残る。
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INFORMATION作品情報

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