文政期(1818-30)/木版多色刷 大判錦絵五枚続の内
36.9×26.3cm(各)
SUMMARY作品解説
吉原は江戸初期の元和3年(1617年)に各地に散在していた遊女屋を一箇所にまとめた遊廓に始まり、明暦3年(1657年)の大火で場所を移動したのちは新吉原と呼ばれた。この作品は咲き誇る桜の下を豪華な衣裳を身にまとった花魁を中心とする一行が数組行きかう新吉原の隆盛ぶりを描いたもの。花魁は最も格の高い遊女であった。満開の桜に加えて遊女たちの華美な衣裳が妍を競うという、まさに遊廓ならではの絢爛たる光景である。
ARTIST作家解説
歌川豊国
Utagawa Toyokuni1769-1825
芝神明三島町(現在の東京都港区)に生まれる。歌川派の開祖・歌川豊春に入門し、寛政6年(1794)に役者の全身像を描いた《役者舞台之姿絵》のシリーズで名声を獲得。その後も、特有の似顔絵風の役者絵を描いて、人気を独占した。その他美人画にも手を広げ、喜多川歌麿亡き後の受け皿ともなった。国政、国貞、国虎、国芳など優秀な門人を数多く抱え、やがて浮世絵界は歌川一派の絵師たちによって席巻されることとなる。
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INFORMATION作品情報
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