太刀:備前 鎌倉時代中期(13世紀) 拵:江戸時代前期(17世紀)/鉄、鍛造
太刀:刃長61.0cm、反り1.8cm 拵:全長91.2cm、反り4.4cm
SUMMARY作品解説
本作は、鎬造(しのぎづくり)で身幅(みはば)の広い姿で、焼幅(やきはば)に広狭のある華麗な大丁字(だいちょうじ)乱れを湾(のた)れ調に焼いており、刃中(はちゅう)の働きはすこぶる複雑で味わい深い。戦闘方法が騎馬戦から徒歩戦に変わったため、磨上(すりあ)げられ短くなり、茎(なかご)に銘はないがその作域は一見して助真と判断し得る特徴を備えている。
ARTIST作家解説
伝 助真
Attributed to Sukezane
承久の乱(承久3年〈1221〉)での後鳥羽上皇方の敗北により、福岡庄(ふくおかのしょう)は鎌倉幕府の支配地となり、政治の中心が鎌倉に移る。これに関連し福岡一文字派の刀工たちは備前国内(片山・吉岡)、備中・備後・鎌倉などへ移住する。片山へは則房(片山一文字)、吉岡へは助吉等が移住(吉岡一文字)、鎌倉へ移住したのが助真で、「鎌倉一文字」と称された。活躍期は鎌倉時代中期で、同じ一文字派の吉房や則房とともに最も華やかな刃文を焼くが、鎌倉武士の気概に応じてか、より姿豪壮にして、地刃(じば)ともに力強いのが特徴である。
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INFORMATION作品情報

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