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SUMMARY作品解説

ルノワールは読書をする女性をしばしば描いている。なかでも最も有名な作品はオルセー美術館にある《読書する女》(1874年)で、ふっくらとした頬の若い娘マルゴが反射する光の中で一心に本を読み耽っている絵である。ここでは画家の興味は明るい日差しを受けて輝く彼女の顔で、まばゆいほどに光を吸い込むような肌に正面からハイライトを当てている。 それに対して本作の方は、斜め横から後ろ姿を捉えたもので、モデルの女性の顔も名前も分からない。ソファーに裸足で腰掛け、着衣の白いブラウスがはだけて左肩があらわになっているが、彼女は読書に夢中で他人の視線を気にする様子は全くない。肩から白い肌が見えている女性というのはルノワールの作品で時折見かけるものである。部屋の壁には大きなタピスリーのようなものが飾られ、その絵柄には半裸の女性らしき図像が見える。赤、白、黄、緑、青など、純粋な色相のみを採用し、全体的に暖かみのある配色にまとめられている。この女性だけが占有する時間と空間の中に画家が入り込み、のぞき見たような印象を与える作品で、親密な雰囲気を漂わせている。 読書する人物のいる室内の情景は、マネやモリゾらの手によっても繰り返し描かれているように、当時のパリにおいては「新しい光景」「近代的な風俗」であり、印象派の人物画家が好んで取り上げた主題のひとつであった。

ARTIST作家解説

ピエール=オーギュスト・ルノワール

Pierre-Auguste Renoir1841-1919

フランス中西部のリモージュに仕立屋の息子として生まれた。はじめ磁器の絵付け職人を志すが、後に絵画の道を目指す。20歳の頃、シャルル・グレールのアトリエでクロード・モネやアルフレッド・シスレーらと出会い、印象派の技法をとり入れ、戸外の光に包まれた人々の姿を描いた。1881年のイタリア旅行以降はラファエロ・サンティに傾倒し、「アングル風」といわれた明確な描線と寒色を基調とする画風に転じるが、1890年頃には柔らかみをそなえた彼独特の女性像の確立する。晩年は、南フランスのカーニュに定住し、裸婦をテーマに独自の甘美な世界を画面に創造し続けた。

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INFORMATION作品情報

出品歴

2023年7月28日 (金)~8月27日 (日)

東西近代絵画名品展 石川県立美術館(石川、金沢市)

2019年1月12日 (土)~5月4日 (土)

西方絵画500年 上海宝龍美術館(中国、上海)

2018年10月23日 (火)~12月23日 (日)

西方絵画500年 清華大学芸術博物館(中国、北京)

2017年4月29日 (土)~6月25日 (日)

東京富士美術館コレクション −美の東西− 新居浜市美術館(愛媛、新居浜市)

2017年1月14日 (土)~4月16日 (日)

ルノワール展 宮城県美術館(宮城、仙台市)

2016年9月17日 (土)~11月6日 (日)

動き出す!絵画 ペール北山の夢 ─モネ、ゴッホ、ピカソらと大正の若き洋画家たち─ 東京ステーションギャラリー(東京、千代田区)

2016年7月9日 (土)~8月28日 (日)

巨匠たちの競演 西洋絵画の300年〜ヴァン・ダイク、ドラクロワ、モネ、シャガール 長野県信濃美術館(長野、長野市)

2016年1月9日 (土)~2月7日 (日)

浮世絵ジャポニズム ─日本と西洋を繋いだ浮世絵─ 菱川師宣記念館(千葉、安房郡鋸南町)

2015年6月27日 (土)~8月30日 (日)

美の饗宴 西洋絵画の300年―バロック、ロココからエコール・ド・パリまで 八幡浜市民ギャラリー(愛媛、八幡浜市)

2015年4月29日 (水)~6月21日 (日)

美の饗宴 西洋絵画の300年―バロック、ロココからエコール・ド・パリまで 徳島県立近代美術館(徳島、徳島市)

2014年10月2日 (木)~11月9日 (日)

山本鼎のすべて 上田市立美術館(長野、上田市)

2013年5月25日 (土)~9月8日 (日)

ルノワールと20世紀の画家たち 国立故宮博物院(台湾、台北)

2010年4月17日 (土)~6月27日 (日)

ルノワール─伝統と革新 国立国際美術館(大阪、大阪市)

2009年5月28日 (木)~9月13日 (日)

幸せを描いた画家:ルノワール ソウル市立美術館(韓国、ソウル)

2007年7月14日 (土)~11月25日 (日)

印象派とその源流展 モネ、ルノワールとバルビゾン派の巨匠たち──東京富士美術館コレクション メルシャン軽井沢美術館(長野、北佐久郡御代田町)

2003年4月18日 (金)~5月25日 (日)

美の巨匠たち 西洋絵画〜400年〜 福岡市美術館(福岡、福岡市)

2003年1月2日 (木)~1月26日 (日)

近代洋画の巨匠たち 佐賀県立美術館(佐賀、佐賀市)

2002年10月5日 (土)~11月4日 (月)

西洋の美・日本の美展 モネ、ルノワール、セザンヌ… 池大雅、谷文晁ほか 島根県立美術館(島根、松江市)

2002年9月7日 (土)~9月29日 (日)

東京富士美術館の名品 西洋絵画の400年 そごう美術館[横浜駅東口/そごう横浜店6階](神奈川、横浜市)

2002年7月20日 (土)~9月1日 (日)

近代ヨーロッパ美の巨匠たち—ドラクロワからピカソまで—展 印象派への招待 飛騨高山美術館[企画展示室](岐阜、高山市)

2000年10月1日 (日)~12月3日 (日)

西洋名画展—ルネサンスから20世紀 国父記念館(台湾、台北)

1999年4月3日 (土)~5月16日 (日)

ルノワール展 ─近代の眼 DIC川村記念美術館(千葉、佐倉市)

1998年9月4日 (金)~12月11日 (金)

印象派の道:ノルマンディーからパリ、1860-1910 シュタイヤマルク州立博物館ヨアネウム(オーストリア、グラーツ)

来歴

Provenance: Ambroise Vollard, Paris Galerie Thannhanser, Berlin-Luzern

参考文献

Literature : Ambroise Vollard ; Tableaux, Pastel & Dessin de Pierre-Auguste Renoir, Tome 1 François Dalute; Catalogue raisonné de l’œuvre peint de Renoir, Tome 2, Figures 1891-1905, [En préparation]

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