1888年/パステル、カンヴァス
81.5×51.3cm
SUMMARY作品解説
なだらかな肩と豊かな曲線のシルエットを包む鮮やかな色彩。乙女の初々しい表情が印象派風のタッチで的確にとらえられている。ベルト・モリゾは、子どもの頃からデッサンのレッスンを受け、1861年からコローの指導のもとに戸外で絵を描いた。後にマネと知り合い指導を受けることになる。印象派の展覧会に7回出品。繊細な感性と甘美な色彩感覚に優れたこの作品も彼女の代表的なパステル画の名品の一つである。
ARTIST作家解説
ベルト・モリゾ
Berthe Morisot1841-1895
フランスの女流画家で印象派の一人。ブールジュに生まれる。家系に18世紀の風俗画家ジャン=オノレ・フラゴナールをもつ。ジャン=バティスト・カミーユ・コローに師事し、風景画を学んだが、その後エドゥアール・マネに会い、弟子となった。《バルコニー》(オルセー美術館蔵)をはじめ、マネのモデルとして名作の誕生にも貢献している。またマネの弟ウジェーヌと結婚し義妹ともなった。1874年の第1回印象派展に《ゆりかご》(同館蔵)を出品し、第8回展まで出品し続けた。彼女の作品には都会的で軽快なセンスと明るい色彩があふれ、女性的で細やかな情感がにじみ出ている。
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INFORMATION作品情報
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Provenance: M. Paul Gallimard Private Collection, Switzerland Private Collection, Atlanta Hammer Galleries, New York Exhibited : Paris, Galerie Durand-Ruel, Berthe Morisot, March 1896, no.177
Literature : “Collection de M.P. Gallimard,” Les Arts, vol. VII, no.79, September 1908, pp.20, 21, reproduced M.L. Batille and G.Wildenstein, Berthe Morisot: Catalogue des Peintures, Pastels et Aquarelles, Paris, 1961, no.529, Figure 518, p.56, reproduced P.Huisman, Morisot: Charmes, Lausanne, 1962, p.47, reproduced S Monneret, L’Impressionisme et son Epoque, Paris, 1978, vol. I, p.221