安政4年(1857)/木版多色刷 大判錦絵
35.7×24.7cm
SUMMARY作品解説
隅田川にかかる「大はし」(現在の新大橋)を俯瞰した視点で捉え、急に降り出した夕立に相傘をしながらしのぐ3人組の男たちをはじめ、両岸へ急ぐ町人たちの様子が描かれる。橋の向こう側が「あたけ」(安宅)の地域であるが、激しい雨の中でかろうじてシルエットが確認できるのみである。空の部分には摺師の手による「当てなしぼかし」によって、漆黒の雨雲が見事に表現されている。後に、ゴッホが油彩模写を残したことでも有名。
ARTIST作家解説
歌川広重
Utagawa Hiroshige1797-1858
13歳の時、家督を継ぐと同時に父母を亡くす。15歳で歌川豊広の門に入り、広重と名乗る。師豊広が没し、天保2年(1831)に《東都名所》、翌3年(1832)に代表作ともなる《東海道五拾三次之内》を版行。風景画家として不動の地位を築く。以後、注文が相次ぎ、渓斎英泉と作品を分け合った《木曾海道六拾九次》など、詩情豊かな名所絵を多く手がけた。最晩年、画技を凝縮した《名所江戸百景》を発表し掉尾を飾った。
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INFORMATION作品情報

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