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2023.11.15

「世界遺産 大シルクロード展」作品紹介(7)

獅子狩文絹布 唐・7世紀末―8世紀初め 一級文物 新疆ウイグル自治区博物館
現在開催中の「世界遺産 大シルクロード展」に出品されている作品をご紹介させていただきます。
馬にまたがる男性が、後ろを振り向いて、獅子に矢を放つ瞬間を表しています。獅子は前脚を高く挙げ、男性に襲いかかろうとしています。周囲には兎を追う犬や小鳥を追う鷹、草花が表されています。獅子狩文といえば、ササン朝ペルシアの銀皿に表された帝王獅子狩文がよく知られていますが、ペルシア銀器とは異なり、騎士が王冠をつけていないのが本作品の特徴といえます。文様は染織技法の一つである臈纈染め(ろうけちぞめ)によって表されています。淡い黄色の平絹を用い、蝋で紋様を描いたあとで赤茶色の染料に浸し、蝋の部分を白く残して文様を染め出しています。本作品では判型を使用して文様部分に蝋をつけたと考えられています。

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