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2022.04.13

「旅路の風景展」作品紹介(2)

歌川広重《東海道五拾三次之内 丸子 名物茶店》天保4-5年(1833-34)木版多色刷 横大判錦絵
現在開催中の「旅路の風景展」に出品されている作品をご紹介させていただきます。
松尾芭蕉が「梅若菜 丸子の宿の とろろ汁」と詠った丸子宿の情景です。横田山を背景に、峠の茶店でのひとときが、和やかな雰囲気で描き出されています。店先には「名ぶつ とろろ汁」と大きく書かれた看板が立てかけられ、床机に腰掛けた旅人が大きな口を開けて、その名物のとろろ汁を美味そうに食べています。軒先には「お茶漬け」「酒さかな」の看板も掲げられています。また、お店のなかをよく見ると、巻き藁に刺さった魚や吊るされた干し柿も。旅で歩き疲れた旅人たちにとって、身体を休め胃袋を満たしてくれる茶屋は欠かせないものでした。
ちなみにこのお店は「丁子屋」という創業400年を越える老舗で、現在も「とろろ汁」を出すお店として同じ場所で営業を続けています。

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