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2022.02.22

「上村松園・松篁・淳之 三代展」作品紹介(3)

上村松園(1875-1949)《長夜》明治40年(1907) 福田美術館蔵
現在開催中の「上村松園・松篁・淳之 三代展」に出品されている作品をご紹介させていただきます。
二人の女性のうち、右の女性は地面に置かれた本を読みふけり、左の女性は行燈の火を整えています。こうした寝そべりながら本を読む女性の姿は、鳥居清長《美南見十二候 九月(漁火)》(千葉市美術館蔵)をはじめ浮世絵に複数描かれ、松園がそれらを昇華しリメイクしたものと考えられます。本作は、松園が明治40年(1907)から開催されることとなった文部省美術展覧会(通称、文展)の第1回展に出品し、3等賞を受賞した作品。32歳の彼女が女流画家としての地位を確実なものとした記念碑的作品といえます。
※前期展示(2月11日〜2月27日)

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