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「フランス絵画の精華」展の出品作品より(10)

現在好評開催中の「フランス絵画の精華」展の出品作品を紹介します。(本展は2020年1月19日まで)

ポール・ボドリー(ラ・ロシュ=シュル=ヨン、1828年―パリ、1886年)
《ウェヌスの化粧》
1858年
油彩、カンヴァス
136×84㎝
ボルドー美術館
© Musée des Beaux-Arts, Bordeaux, photo F. Deval

フランス古典主義の絵画理論では、神話や聖書が語るエピソードに限って裸婦を描いても良いとされていました。早くから絵画の才能を示し、19世紀半ばにその伝統の旗手のひとりとなったボドリーも、ウェヌスを口実に数々の美しい裸婦像を制作しました。
留学生としてローマで6年近く過ごし、帰国して間もなく1859年のサロンに展示されたこの《ウェヌスの化粧》は、風景の中に女神を描く伝統的な図像です。絵の中に描き込まれたつがいの鳩と真珠の飾りと鏡は女神ウェヌスを、弓と矢は愛神アモルを象徴する持ち物です。

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