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「フランス絵画の精華」展の出品作品より(5)

現在好評開催中の「フランス絵画の精華」展の出品作品を紹介します。(本展は2020年1月19日まで)

フランソワ・ブーシェ(パリ、1703年―パリ1770年)
《羊飼いのイセに神の姿をみせるアポロン》
1750年
油彩、カンヴァス
129×157.5cm
トゥール美術館 
Photo © RMN-Grand Palais / Agence Bulloz / distributed by AMF

《羊飼いのイセに神の姿をみせるアポロン》は、18世紀のロココ美術を代表するブーシェが、オペラ『イセ』に着想を得て描いた作品です。
オウィディウスの『変身物語』にある太陽神アポロンとイセの恋物語を原作にしたオペラは、1697年の初演以来たいへんな好評で、1749年の冬にはルイ15世の寵姫ポンパドゥール侯爵夫人がヴェルサイユ宮殿で主役を3度演じました。この絵に描かれた主人公イセは、その時演じたポンパドゥール侯爵夫人の姿をかたどっています。
天空の光が作り出す逆三角形の構図と、空中を舞うアモルたちのらせん状の軽やかな動きが、恋物語にふさわしい動的な効果を生んでいます。

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