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「遥かなるルネサンス」展出品作品紹介

「遥かなるルネサンス」展に出品されている作品を紹介します。

アレッサンドロ・アッローリ派
《ビアンカ・カペッロの肖像》
1578年以降 油彩、板 95 x 71 cm
フィレンツェ、ウフィツィ美術館、パラティーナ美術館および王の部屋
Gabinetto Fotografico delle Gallerie degli Uffizi

ビアンカ・カペッロはメディチ家の当主フランチェスコ1世と再婚した女性です。ヴェネツィアの名門貴族出身だった彼女は、銀行家の青年ピエトロと駆け落ちして、フィレンツェで暮らしていたところを、メディチ家の次期当主だったフランチェスコに見初められます。やがてカペッロの夫ピエトロが何者かに暗殺され、1578年にフランチェスコの妻ヨハンナも亡くなると、その翌年、ビアンカはフランチェスコの正式な妃として迎え入れられました。しかし、この結婚は周囲からは必ずしも歓迎されなかったようで、とくに弟フェルディナンド枢機卿は強く反対していました。1587年、二人は病気で相次いで亡くなりますが、その際には、フェルディナンドに毒殺されたのではとの噂も流れました。
1582年、少年使節がイタリアを訪れたとき、ビアンカはピサの宮殿で舞踏会を主催し、少年使節たちを招待しました。この時彼女は、伊東マンショの手を取り、一緒にダンスを踊ります。伊東マンショは初めてのダンスに戸惑いながらも、堂々としたダンスを披露し、拍手喝采を浴びたと言われています。ビアンカにリードされながら踊る伊東マンショの、恥じらい、戸惑う姿が目に浮かんでくるようです。

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