
大好評の「ピーターラビット™展」、いよいよ本日(9月3日)最終日を迎えました。
当館は9月5日(火)〜10日(日)の6日間、本館・企画展示室を展示替のため休室し(新館・常設展示室「西洋絵画 ルネサンスから20世紀まで」のみオープン)、続く9月11日(月)〜20日(水)の10日間、展示替のため全館休館させていただきます。
9月21日(木)からは本館・企画展示室において「遥かなるルネサンス 天正遣欧少年使節がたどったイタリア」展を開催いたします。
1582年2月20日(天正十年)、イタリア人のイエズス会巡察師ヴァリニャーノは、日本人自身の中から、ヨーロッパ文明の語り部となる人物を育成する必要があると考え、伊東マンショら4人の少年たちをヨーロッパに送り出しました。本展では彼ら天正遣欧少年使節の足跡をたどりながら、少年たちが訪れたイタリア各地の都市の美術・工芸品を紹介します。ルネサンスの中心フィレンツェからは、メディチ家の人々を描いた絵画や大公の工房で作られた工芸品、一行が狩りを楽しんだバニャイアからは、狩猟の様子を描いたタピスリー、教皇との謁見を果たしたローマからは、教皇グレゴリウス13世の肖像や使節訪問の記念メダル、ペーザロからは物語の描かれた美しい陶器、ヴェネツィアからは世界に冠たるガラス工芸や色彩豊かなヴェネツィア派の絵画など、それぞれの都市に花開いた特色ある作品が展示されます。とくにメディチ家の宮廷画家ブロンズィーノが描いた《ビア・デ・メディチの肖像》と、ヴェネツィアの画家ドメニコ・ティントレットが描き、2014年に奇跡的に再発見された《伊東マンショの肖像》は本展の見どころです。本展を通して、4世紀以上も前に少年たちが経験した国際交流の旅路を追体験していただくとともに、その当時、彼らが訪問先で目にしたであろう、ルネサンス期のイタリア美術の粋を楽しんでいただければ幸いです。
今後も当館の展覧会にご期待ください。