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「花鳥風月ワンダーランド」展後期作品紹介

現在開催中の「花鳥風月ワンダーランド」展も残すところ1週間余りとなりました。本展の後期展示作品の中から主要なものをご紹介します。
芸術の秋。日本人に宿る自然を愛(め)でる美しい心を当館所蔵の美術作品を通して、再確認してみてはいかがでしょうか。

狩野派
《葡萄(ぶどう)棚図屏風》
桃山時代
紙本金地着色 屏風装(六曲一双)

たくさんの実を実らせた葡萄が、竹の棚にからまりながら画面全体に広がり、豊饒(ほうじょう)な秋の情趣を偲ばせる屏風絵である。工芸的技法ともいえる胡粉(ごふん)による盛り上げ彩色によって描き出された葡萄の葉と、金雲とが装飾的展開を見せる。画面下半分には土坡(どは)と流水が描かれ、画面に奥行を与えている。単一画題の屏風絵が、桃山後期から江戸初期にかけて盛んに描かれるようになるが、本図の制作年代も桃山後期と言えよう。

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