今日は展覧会カタログを紹介します。
レオナルド・ダ・ヴィンチの失われた傑作《アンギアーリの戦い》について、現在最も詳しく知ることができる展覧会カタログです。このテーマでの展覧会開催は初めてで、出品作品はもとより《アンギアーリの戦い》に関連する参考図・資料が豊富に掲載され、最新の研究成果も交えた内容は、美術ファンのみならず歴史ファンの皆様の関心にも応えることができる充実したものとなっています。
カタログに掲載されたエッセイも注目です。ウフィツィ美術館のナターリ館長はじめ、気鋭の若手研究者フランチェスカ・ボルゴ氏、そして著名な世界的レオナルド研究者マーティン・ケンプ氏による《アンギアーリの戦い》の制作過程解題など読み応え十分のラインナップです。もちろん本展学術監修の東京藝術大学副学長の越川倫明教授のエッセイも必読です。
カタログ本編も《アンギアーリの戦い》を読み解く様々な興味深いテーマで構成されています。これまで様々な噂や言説が飛び交っていた失われた大壁画《アンギアーリの戦い》について、基本的なポイントを押さえつつも、わかりやすく楽しめる構成となっています。本展カタログの目次をご紹介します。
[エッセイ]
日本における《タヴォラ・ドーリア》 | アントニア・パスクワ・レッキア / マリカ・メルカッリ
《タヴォラ・ドーリア》をめぐる覚え書き | 五木田聡
「模写画」の品格 | アントニオ・ナターリ
レオナルド・ダ・ヴィンチの「最も野獣的な狂気」─《アンギアーリの戦い》の制作過程─ | マーティン・ケンプ
レオナルド・ダ・ヴィンチ─甲冑装飾に見る「ファンタジア」 | フランチェスカ・ボルゴ
ルネサンスの傭兵隊長 | 越川倫明
[本編]
1章 歴史的背景~アンギアーリとフィレンツェ共和国
テーマ1-1 1440年6月29日、アンギアーリの戦い
テーマ1-2 シニョリーア宮殿の大評議会広間
2章 失われた傑作~レオナルドの《アンギアーリの戦い》への手がかり
テーマ2-1 《アンギアーリの戦い》をめぐる文書史料
テーマ2-2 壁画《アンギアーリの戦い》
テーマ2-3 レオナルドの馬
歴史と伝説の間の《タヴォラ・ドーリア》─ピエトレ・ドゥーレ修復研究所の役割 | マルコ・チャッティ
《タヴォラ・ドーリア》の立体復元研究
彫刻としての再現についての考察 | 北郷悟
《タヴォラ・ドーリア》の彫刻化 | 木本諒
インテルメッツォ 優美なるレオナルド
3章 競演の舞台~アンギアーリとカッシナ、ミケランジェロとの対決
テーマ3-1 ミケランジェロの《カッシナの戦い》
テーマ3-2 《アンギアーリの戦い》とラファエッロ
テーマ3-3 大広間の再装飾
テーマ3-4 ティツィアーノの失われた大戦闘図
4章 視覚革命~《アンギアーリの戦い》によるバロック時代への遺産
テーマ4-1 《アンギアーリの戦い》とルーベンス
テーマ4-2 太陽王ルイ14世時代のフランス
テーマ4-3 イタリア・バロックの戦闘図
本展覧会会場でのみご購入ができます。ぜひこの機会にお求めください。
レオナルド・ダ・ヴィンチと「アンギアーリの戦い」展カタログ 2,500(税込)