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「とことんみせます!富士美の浮世絵」出品作品紹介(19)

開催中の浮世絵展の展示作品を随時ご紹介します。

柳斎重春
三代目中村松江の女房おとく、三代目中村歌右衛門の吃の又平
文政12年(1829)

 「傾城反魂香」の一場面。絵師土佐光信の弟子、又平は生まれつき口が不自由だった。ある日女房のお徳とともに、光信の館に来て、土佐の苗字を名乗る事を願い出る。しかし口が不自由なことを理由に許されない。絶望した又平はこの世の名残にと手水鉢に自画像を描いたところ、絵が手水鉢の裏側まで透けて見えるという奇跡を起こした。これを見た光信は又平の筆力を認め、土佐光起の名を与えるとともに免許皆伝を授けた。本図には手水鉢の絵が透けて驚く又平夫婦が描かれる。

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