
開催中の浮世絵展の展示作品を随時ご紹介します。
歌川国芳
川中島百勇将戦之内 軍師 山本勘助入道晴幸
弘化期(1844-48)
川中島の合戦は、甲斐の武田信玄と越後の上杉謙信が信濃の川中島を挟み数度に渡って繰り広げられた戦い。合戦の様子は江戸時代初期に成立した甲州流軍学書『甲陽軍鑑』に描かれている。山本勘助は武田二十四将の一人で、軍略と築城に長けた武将とされる。川中島の合戦では、兵を分けて上杉軍を奇襲する作戦を進言するも、敵に見破られ、武田軍は窮地に陥る。この危機に際して、死を決した勘助は敵軍に突撃して獅子奮迅の働きをし、最後は打ち取られたとされる。