
※ロイヤル・アカデミー展の開会式でのスピーチをあらためてご紹介申しげます。
ブリティッシュ・カウンシル ストリーター駐日代表のスピーチ
ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツは、1768年の設立以来、英国の美術界において大きな影響力を持ち続けてきました。
ロイヤル・アカデミーは、英国という国家の歴史の一部であり、歴代の会員にはターナー、カンスタブル、ゲインズバラといった英国美術史を代表するような素晴らしいアーティストたちが名を連ねています。
今回の展覧会はその歴史を総括するものですが、他方で、ロイヤル・アカデ ミーは今日においても重要な役割を果たしています。
日本を何度も訪れ、日本の皆さまにも親しまれている彫刻家のアントニー・ ゴームリーやアニッシュ・カプーア、リチャード・ロングといった現代美術を代表するアーティストたちもロイヤル・アカデミーの会員であり、その証しとして名前の後に「RA」という文字の使用が許されています。
この展覧会が、鑑賞される皆さまにとって、英国を代表する芸術機関ロイヤル・アカデミーの歴史を探求する機会となり、お楽しみいただければ幸いです。
今回展示される作品の中には、日本で初めて展示されるものもあります。私たちのソーシャルメディアなどで展覧会を紹介したところ、大きな反響がありました。多くの方々が、この貴重な機会を楽しみにされていると思います。
また、今回の展覧会によって、多くの方が英国を訪問するきっかけが生まれ、 ロイヤル・アカデミーが示すように、歴史と現代が見事に融合した英国文化をじかに体験していただけることを願っています。
古き良きものと、新しい創造性の融合というのは、日本の文化にもみられることだと思います。このような共通点は、英国と日本の文化的な交流が力強くなされてきたこと、そして、今も発展し続けている理由の一つだと私は考えています。
写真キャプション
チャールズ・ウェスト・コウプ
《1875年度のロイヤル・アカデミー展出品審査会》
1876年|油彩・カンヴァス|145.2×220.1cm
Photographer: John Hammond