
開催中の「ロイヤル・アカデミー展」にあわせて、当館の写真コレクションの中から稀少なビンテージ写真より、「19世紀ピクトリアリズムの作家たち」の前期展示が好評開催中です(前期:10月19日まで)。
19世紀に発明された写真により、リアルに表現するなら写真にはかなわないと、画家の中には写真家へ転向する者が出てきました。そうした画家出身の写真家たちの中で、写真を単なる現実を写し取った産物ではなく、絵画のような芸術性をもった作品にさせようとする動きがありました。これはやがて1890年代以降のピクトリアリズム(絵画主義)という運動に結実し、イギリスに端を発し、フランス、アメリカなど各国へと伝播していきました。
技術としての写真から絵画のような芸術的表現の写真へ。イギリス発祥のピクトリアリズムのビンテージ作品をご堪能いただけましたら幸いです。
[10月20日(月)の休館日に全作品展示替を行います]