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「江戸絵画の真髄」展出品作品紹介(9)

現在好評開催中の「江戸絵画の真髄」展、初公開作品18点を含む70点の江戸絵画の魅力満載の展覧会です。そこで、“見逃せない”作品をピックアップしてシリーズでご紹介して行きたいと思います。

呉春(松村月渓/ごしゅん まつむらげっけい 1752-1811)
《蘭亭脩契図》(らんていしゅうけいず)
天明2-寛政元年(1782-89)頃
絹本着色・軸装
175.1×135.4cm
※展示期間:全期(4月8日〜6月29日)

蘭亭脩契とは、東晋の王羲之(おうぎし)が浙江省紹興市(せっこうしょうしゅうこうし)の蘭亭(らんてい)に文雅の士41人と集まり、上汜(じょうし)の修禊(しゅうけい、3月3日の桃の節句に水辺にて行う祭事)を行い、作詩したという故事のことをいいます。流水に盃(さかずき)を流して、前を過ぎないうちに詩作する文士たちを生き生きと表しています。画中の池には王羲之が愛した鵞鳥が、屋内には数人の人物が描かれ、筆を手にする人物が王羲之と思われます。呉春が30歳代に摂津池田時代に描いたもので、師の蕪村風の南画様式の作品です。
(東京富士美術館 学芸員 白根敏昭)

★展示替のお知らせ
本展は前期展示が明日5月18日(日)までとなっています。5月19日(月)の休館日に展示替を予定しています。第1章・第2章の屏風・掛軸作品を中心に作品の入れ替えを予定していますので5月20日(火)からの後期展示にもご期待ください。作品の展示予定については下記の展覧会詳細ページからダウンロードできる出品リストPDFをご参照ください。
http://www.fujibi.or.jp/exhibitions/profile-of-exhibitions.html?exhibit_id=4201404081

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