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「中国陶磁名品展」出品作品紹介(7)

現在好評開催中の「中国陶磁名品展」、ユニークな器形、豊かな色彩、技量の見事さ等々、懐の深い中国陶磁の魅力に、1点1点時間をかけて丹念に鑑賞されているお客様が多くいらっしゃいます。そこで、特色のある“見逃せない”作品をピックアップしてシリーズでご紹介して行きたいと思います。

本日はまるで宝石のような美しさ!?思わず担当学芸員がジュエリー用の特別ケースに展示してしまった という“蓮華や牡丹などを組み合わせた空想の花を貼り付けたエスニックなピッチャー”です。

出品番号43
《三彩貼花宝相華文水注(さんさいちょうかほうそうげもんすいちゅう)》
唐(7ー8世紀)
高25.4cm、幅13.2cm、奥行11.9cm、底径9.0cm

大きな宝相華文(ほうそうげもん)の貼花(ちょうか)が器に飾られた水注。地には藍釉(らんゆう)が全体に掛かり、宝相華文とともに、豪奢な雰囲気を漂わせている。藍釉はコバルトであり、緑釉や褐釉に比べ、希少であり、それがふんだんに使われていることがこの三彩をより豪奢にみせている。水注の姿はササン朝風であり、藍釉が加わり、よりエキゾチックな雰囲気を強めている。

兵庫陶芸美術館 副館長 弓場紀知/「中国陶磁名品展」カタログ(編集:兵庫陶芸美術館、2012年発行)所収

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