2012年12月より、収蔵品の高精細画像をタッチパネルで簡単に拡大して自由に鑑賞できる「名画ナビゲーション・システム」(日立製作所デジタル・イメージング・システム製、以下「名画ナビ」)を新館常設展示室出口に設置しています。
このシステムでは30000ピクセル×30000ピクセル(9億画素)のサイズの画像をタッチ操作でスムーズに拡大縮小して見ることができます。「常設展示中の収蔵品」「貸し出し中の収蔵品」などの種類別にご覧頂くことができ、例えばマネ《散歩》や開催中の「光の賛歌 印象派展」に出品中のモネ《睡蓮》など印象派の巨匠のタッチを油絵の具の細かなヒビに至るまで精細にご覧いただけます。貸し出し中の収蔵品では、現在奈良県立万葉文化館に出品中の《源氏物語(車争)図屏風》、東京都美術館で開催中のターナー展に出品中のターナー《嵐の近づく海景》やブリヂストン美術館のカイユボット展に出品中のカイユボット《トルーヴィルの別荘》も拡大して見ることができます。
この名画ナビでは、ふだん学芸員でもそうそう簡単には見ることができない絵の細部を、小さなお子様でも指先で「簡単に」拡大して見ることができることが大きな特色です。「こんな風に描いているんだ〜」「オレンジの上にグリーンを乗せているのね!」といった驚きの声を多く伺います。この名画ナビをこれまでにない絵画鑑賞体験ご提供の試みとして、今後もコンテンツの充実に努めていきたいと考えています。ご来館の折はぜひ名画ナビをお楽しみください。