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『[特集展示]ナポレオンの美術』出品中の代表作品紹介(7)

本展は当館が所蔵する約1700点のナポレオン・コレクションから厳選した約40点の作品を常設展示室6・7・8の3室で展示しています。今回はその出品作品の中から華麗なジュエリーを紹介します。

ナポレオンのインタリオ・ブローチ
1825年頃
カーネリアン製インタリオ、ルビー、エメラルド、サファイア、ラピス・ラズリ、アメシスト
5.7×5.2×1.2cm

グラフィス&ウェイゴール

栄光や勝利を意味する月桂冠を頭上に戴いたナポレオンの横顔が、カーネリアン(紅玉髄)にインタリオで象(かたど)られています。金で葉模様がデザインされたベースには、ルビー、エメラルド、サファイアなど数種類の異なる宝石がはめ込まれています。ナポレオンは没落すると多くの批判中傷にさらされつつ流刑の地セント=ヘレナ島で1821年に亡くなりますが、その没後しばらくするとナポレオンのイメージがフランスの栄光の時代を思い起こさせるものとして時の政権に利用されるようになります。没後19年の後に実現した「遺骸の帰還(二度目の葬儀)」に象徴されるようなナポレオン復権の社会動向は少なからぬナポレオン崇拝者たちを生み出しました。本作も皇帝の没後に、ナポレオン崇拝者の一人が依頼して作らせたものと思われます。

新館・常設展示室7にて展示中! 12月24日(月・振替休日)まで

展覧会情報は下記URLをご覧下さい。
http://www.fujibi.or.jp/exhibitions/profile-of-exhibitions.html?exhibit_id=4201209281

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