
本展は当館が所蔵する約1700点のナポレオン・コレクションから厳選した約40点の作品を常設展示室6・7・8の3室で展示していますが、最後の第8展示室はナポレオンの最期・遺品をテーマにした特別な部屋になっています。今回はその中でも大変に珍しく歴史的に貴重なナポレオンの直筆文書を紹介します。
ナポレオンの直筆回想録
1819-21年、セント=ヘレナ島
インク、紙
32.3×20.5cm
ナポレオンは1815年に南大西洋の孤島セント=ヘレナ島に流刑になりました。ナポレオンはこの島でみずからの回想録の口述を日課とし、秘書をつとめたラス・カーズらに筆記させました。この資料はセント=ヘレナでの流刑の終わり近くに書かれたと思われるナポレオン自身の手になる大変珍しい直筆の回想録です。新しい暦や計量体系についての意見が記されていますが、各所に削除や訂正がみられナポレオンの思索をうかがうことができます。ナポレオンは1821年4月に遺書を口述し、同年5月5日「フランス・・・軍隊・・・軍の先頭へ」との言葉を最後に、51歳でその生涯を閉じました。
新館・常設展示室8にて展示中! 12月24日(月・振替休日)まで
展覧会情報は下記URLをご覧下さい。
http://www.fujibi.or.jp/exhibitions/profile-of-exhibitions.html?exhibit_id=4201209281