
スイス生まれのパンフルート奏者ウォルティ・ブヘリさんとピアノシンセサイザー奏者の宗有紀(そうゆき)さんのお二人による夫婦デュオ「パン・デ・デュー」。浜名湖花博・モネの庭や、愛知万博EXPOドームにて招待演奏のお二人。ルーマニアで生まれたパンフルートは長さの違う切った竹を弧を描くようにつなぎ合わせたとてもシンプルな楽器で、その名称はギリシャ神話の牧神パンにちなんだもの。そのパンフルートとピアノ、シンセサイザーという由来の異なる楽器がウォルさんとユキさんのお二人によって波長のあった豊かな音色の広がりを生み出します。デュオ誕生のきっかけとなったドビュッシーやラヴェルの名曲が披露され、アンコールは楽器誕生の母国ルーマニアの民謡「ひばり」――竹笛から生まれるひばりのさえずりに耳を澄ます一瞬の静寂、そして満場の拍手がロビーに響きます。楽しいひとときとなりました。