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COLLECTION DETAILS収蔵品詳細

ラングーンの金塔(「印度と東南アジア」より) Golden Pagoda in Rangoon, from the Series "India and Southeast Asia"

昭和6年(1931)/木版多色刷

24.6×37.5cm

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教育 非商用 商用

SUMMARY作品解説

昭和5年(1930)11月、吉田博は息子の遠志を伴ってインド、東南アジアへ向けて旅立った。何ヶ月も前から事前に案内書や旅行記を詳しく調べて日程を組んだというこの旅では、目的地で一日中絵を描いたあとは夜行列車で次の目的地まで移動し、睡眠は寝台車という忙しい旅であったという。また、カンチェンジュンガの日の出を晴天下で見ることのできる季節を選び、また満月の夜のタージマハルを写生できるように月齢を調べてアグラに到着する日を決めるという効率的な旅であった。4度目の海外旅行となったこの旅は、博の外遊の中でも最も実り多いものとなり、この「印度と東南アジア」シリーズでは32点もの版画が制作された。 このシリーズで博は、現地で目の当たりにした眩い陽光、大気、色彩といった気候風土を表現するために、淡い色を何度も摺り重ねるなど工夫を凝らした。その結果、まるで画面が光を発しているかのような幻想的に輝く風景をつくり出すことに成功している。 ここに描かれているのは、ミャンマーのヤンゴン中心部にある寺院シュエダゴン・パゴダ。約100メートルの黄金の仏塔が、陽光を浴びて美しく光り輝いている様子を、複雑な色調によって見事に表現している。

ARTIST作家解説

吉田博

Yoshida Hiroshi1876-1950

福岡に生まれる。初め京都の田村宗立に師事、後に上京し小山正太郎の不同舎に入門。明治美術会員となる。明治35年(1902)、太平洋画会を設立。第1回文展で3等賞を受賞。文部省買上げとなる。以後、官展に出品を重ね、審査員も務める。大正9年(1920)、最初の木版画を出版。国内、欧米、アジア各国へ写生旅行に出かけ、版画作品に残す。晩年、日本山岳画協会を結成。国内外の山岳風景を多く描いた。

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