文政10年(1827)頃/木版多色刷 大判錦絵
36.5×25.7cm
SUMMARY作品解説
国芳の出世作となった「水滸伝シリーズ」のうちの一つ。本作が刊行された当時、『水滸伝』は江戸の庶民の間で大流行しており、本作も大変な人気を呼んだ。中でも本作は九紋龍史進とならび、版元の加賀屋から最初に出された5図のうちの1図。長さ5尺(約1.5m)・重さ62斤(約25kg)ほどある鉄の禅杖で真っ二つにされた松の大木が木っ端微塵に砕け散る瞬間を捉えた様は圧巻の一言。当時、目にした人々も度肝を抜かれたに違いない。
ARTIST作家解説
歌川国芳
Utagawa Kuniyoshi1797-1861
12歳の頃に描いた鍾馗図が初代歌川豊国の目に止まり、程なく豊国門に入る。20代は不遇の時を過ごすが、31歳の頃、《通俗水滸伝豪傑百八人之一個》を版行。これが人気を呼び、「武者絵の国芳」と称された。役者絵、美人画、風景画と何でもこなしたが、中でも3枚続のパノラマな構図の武者絵や歴史画、ウィットに富んだ戯画は大衆の心をつかんだ。親分肌な人柄から落合芳幾、月岡芳年、河鍋暁斎ら多くの優秀な門人を集めた。
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