寛政11年(1799)/紙本墨画淡彩 襖(二面)
169.0×92.7cm(各)
SUMMARY作品解説
署名や印章から盧雪の晩年に近い頃の作とみられる。特に署名は晩年に向かい、くずした字体へ変化していく。また登場させる動物・人物の動きや表情に、観者に訴えかけてくるような一種の思惑を込めて描く作風も、晩年に近いほど顕著に現れてくる。本作では2面の襖という大きな画面を使い、特徴的な岩とその傍に咲く薔薇、雀の群像を描く。雀は彼の真骨頂というべきモティーフで、ここでも一羽一羽に生き生きとした表情を与えている。
ARTIST作家解説
長澤蘆雪
Nagasawa Rosetsu1754-1799
丹波国篠山(兵庫県篠山市)に生まれる。円山応挙の高弟。本姓は片岡、長澤氏の養子となる。名は政勝。字は氷計。通称を主計。号は蘆雪の他に引裾、于洲漁者など。応挙の温雅な画風とは一線を画し、大胆な構図、斬新な大写しを用い、奇抜で機知に富んだ画風を展開した。自由奔放な性格であったと伝えられ、性格そのままに、師の作風から逸脱した奇抜で明るく快活な画を描いた。蕭白、若冲とともに「奇想の画家」と呼ばれる。
同じ作家の作品一覧
INFORMATION作品情報
EXPLORE作品をもっと楽しむ

全国の美術館・博物館・アーカイブ機関を横断したプラットフォームでコンテンツを検索・閲覧でき、マイギャラリー(オンライン展覧会)の作成などができます。