文政12年(1829)/木版多色刷 大判錦絵三枚続の中
38.1×26.2cm
SUMMARY作品解説
「けいせい反魂香」の一場面。絵師の土佐将監光信には、又平という一人の弟子がいたが、生まれつき口が不自由だった。ある日女房のお徳とともに、将監の館に来て、土佐の苗字を名乗る事を願い出る。しかし口が不自由なことを理由に許されない。そうこうするうちに、雅楽之助というものが、旧主佐々木家の姫君銀杏が襲われているとの知らせをもたらす。本図は知らせを終えた雅楽之助が、将監の館から花道を通って走り出ていく場面。そのとき見張りで座っていた又平を飛び越えていくのが見せ場のひとつ。よく見ると雅楽之助の足はまだ宙に浮いている。
ARTIST作家解説
戯画堂芦ゆき
Gigado Ashiyukifl. 1813-1833
文化10年(1813)頃から天保6年(1835)頃まで上方で活躍した浮世絵師。はじめ有楽斎長秀の門人として絵を学び、のちに浅山芦国の門人となった。役者の表情やしぐさなどの大胆な表現に優れた手腕を発揮し、よし国や国広とともに、文政年間(1818−1830)の上方浮世絵の中心を担った。門人に幸国がいる。
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