SUMMARY作品解説
「クリシェ・ヴェール」は、マン・レイが1917年、ニューヨーク時代に発案した技法で、ガラス板にエッチング針で線を描き、それを光に当て感光紙に焼き付けるというもの。本作は何かにもたれかかるような体勢をした女性の顔と腕を描いている。この技法は直接ガラス板に傷をつけるため、線の描き直しが効かず、正確な描写力が求められる一方、写真の現像の技術も必要であり、まさにその双方を心得たマン・レイならではの技法ともいえる。
ARTIST作家解説
マン・レイ
Man Ray1890-1976
アメリカの画家、写真家、造形作家。ダダ、シュルレアリスムの代表的作家。フィラデルフィアに生まれ、パリで没。マルセル・デュシャンらとニューヨーク・ダダの運動を起こした後、1921年パリに渡り、多くのシュルレアリスト(出会った当時はダダイストと呼んだ)と出会う。前衛写真の先駆者で、レイヨグラフやソラリゼーションの技法による実験的な作品を発表した。自由な発想、斬新な感覚、現代的な詩とユーモアをもって、絵画、版画、写真、彫刻、オブジェなど、ジャンルを超えた独創的な作品を残した。
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