1905年、パリ/エッチング
SUMMARY作品解説
1838年から48年にかけて、パリでは国王ルイ・フィリップの個人コレクションを展示した「スペイン絵画館」が市民に開放され、身近にスペイン絵画と親しむことができた。こうした中でマネのスペイン画家への憧れも育まれていったと考えられる。本作は、マネがルーヴル美術館所蔵の《13人の会合》を模写した油彩画に基づいている。同作は当初、スペインの巨匠ベラスケスの作品とされていた。本作は丹念に仕上げられており、13人の騎士の各々の着こなしやポーズが特徴的で、その一部が後のマネの作品に生かされることもあった。
ARTIST作家解説
エドゥアール・マネ
Édouard Manet1832-1883
パリ生まれ。トマ・クチュールの画塾で学ぶ。ディエゴ・ベラスケス、フランシスコ・デ・ゴヤなどのスペイン絵画のもつ強烈な明暗法や表現力に感化され、新しい表現方法を試みた。1863年のサロンに落選した《草上の昼食》(オルセー美術館蔵)が、いわゆる落選展に出品され、スキャンダルとなり、2年後のサロンに入選した《オランピア》(同館蔵)とともに激しい非難を浴びた。「カフェ・ゲルボワ」での集いを中心にクロード・モネやピエール=オーギュスト・ルノワールとも交友し、印象派の生みの親と言われる。彼の芸術の本領は人物画にあり、近代生活を新鮮な感覚と明快なタッチで描出するのが得意であった。
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