JP
やさしい日本語
ON

COLLECTION DETAILS収蔵品詳細

駒ケ岳山頂より(「日本南アルプス集」より) From the Summit of Komagatake, from "The Southern Japan Alps Series"

昭和3年(1928)/木版多色刷

24.5×37.8cm

画像のご利用について
教育 非商用 商用

SUMMARY作品解説

52歳になる昭和3年(1928)、吉田博は「日本南アルプス集」と題して6点の版画を制作した。この年はその他に、「冨士拾景」の残りの7点、「東京拾二題」の中の5点、欧米の風景や富士、瀬戸内海を題材とした初めての小型木版画10点、日本の風景版画7点、合計35点を発表している。 博は「登山と画とは、今では私の生活から切離すことのできないものとなってゐる。画は私の本業であるが、その題材として、山の様々な風景ほど、私の心を惹きつけるものはない。味はへば味はふほど、山の風景には深い美が潜められてゐる。」(吉田博『高山の美を語る』、実業之日本社、昭和6年)と語ったように、人々を感動させる山岳風景を描くために、何日も何週間も山に籠って野営をしながら、山に溶け込み、山と一体となって、千変万化する一瞬の美を捉えようとしたのである。 本作では、駒ヶ岳山頂から見渡す美しい景色が、木版画で見事に表現されている。雲を縁取る輪郭線(墨線)の効果によって、瞬時に移り変わる雲海の動きが、躍動感を持って伝わってくる。

ARTIST作家解説

吉田博

Yoshida Hiroshi1876-1950

福岡に生まれる。初め京都の田村宗立に師事、後に上京し小山正太郎の不同舎に入門。明治美術会員となる。明治35年(1902)、太平洋画会を設立。第1回文展で3等賞を受賞。文部省買上げとなる。以後、官展に出品を重ね、審査員も務める。大正9年(1920)、最初の木版画を出版。国内、欧米、アジア各国へ写生旅行に出かけ、版画作品に残す。晩年、日本山岳画協会を結成。国内外の山岳風景を多く描いた。

同じ作家の作品一覧

INFORMATION作品情報

出品歴

EXPLORE作品をもっと楽しむ

全国の美術館・博物館・アーカイブ機関を横断したプラットフォームでコンテンツを検索・閲覧でき、マイギャラリー(オンライン展覧会)の作成などができます。

CURRENT
EXHIBITIONS現在開催中の展覧会